2013年11月3日、第8回欧州英語討論会はアイルランドのダブリンで無事終了しました。経済学部の学生15名が欧州の学生達と8日間にわたり、現在問題になっているユーロ通貨圏危機及び世界経済の低迷に焦点を当て討論を行いました。
最初の討論会はグラスゴー大学社会科学部で開催されました。討論会場は大変立派なSenate Roomsでした。本学は「どのように日本はユーロ圏を支援できるか」というテーマでプレゼンテーションを行いました。次にグラスゴー大学は欧州通貨統合までの経過概略、現在の通貨危機が英国に与える影響についての分析結果をプレゼンテーションしました。ダンカン・ロス博士の司会のおかげで、活発で有益な討論となり、両大学の学生は問題点について新たな視点で深く考察することができました。
スコットランドへの訪問は2011年にエディンバラ大学に続き2回目ですが、次の開催地となったアイルランドは今回が初めての訪問でした。
トリニティー・カレッジ(ダブリン大学)では「金融政策」の授業の中で討論会が行われました。授業ではアイルランドの4年生が「ケルトの虎」と呼ばれた1995年から2007年までアイルランドの著しい経済成長、アイルランドが近年経験した不動産の投機バブルについてのプレゼンテーションを行いました。これに補完する形で本学は1980年代の日本のバブル経済の発生とバブルの長期的な影響についてプレゼンテーションしました。そのほか、本学は「アジアの通貨統合の可能性」についてもプレゼンテーションをしました。
両討論会の後には交流会が開催され、学生たちは引き続き討論テーマについて忌憚なく話し合うことができ、またそれにより交流も促進しました。この討論会の目的は、オーセンティックな場で学術的なプレゼンテーションや討論を行うこと、国際交流を促進すること、共通した経済学に関する問題について理解を深めることです。スコットランドとアイルランドの長い歴史と伝統を誇る教育機関の場を借りて、その目的を十分達成できましたが、これはグラスゴー大学とトリニティー・カレッジ(ダブリン大学)の教職員と学生の惜しみない協力により、実現できたことです。