教員紹介

中国農業の変化を踏まえた日本小豆安定調達のための政策提言

2024年4月30日

張馨元准教授が率いる「中国雑豆研究会」のメンバーは、食用豆類を中心に中国の農業政策と食料需給構造の変化を考察し、日本の和菓子産業にとって必要不可欠な輸入小豆の安定調達のために政策提言をとりまとめました。

中国雑豆研究会は、2012~13年度に日本豆類協会の依頼を受け、東京大学社会科学研究所を受け皿として実施した「中国の雑豆需給と対外貿易に関する研究」(代表:田嶋俊雄教授・東京大学社会科学研究所、当時)をきっかけに結成された研究会です。2016年度より、中国雑豆研究会の拠点は東京大学社会科学研究所から横浜国立大学国際社会科学研究院(張研究室)に移り、これまでの10年以上の間、中国の豆類需給について経済学的に分析する研究グループとして、活動を続けてきました。

2023年度に、張馨元准教授が率いる「中国雑豆研究会」のメンバーは、2013年以降の中国の小豆等雑豆及び加糖餡に関する生産、流通及び供給力の現状と変動を明らかにし、今後の日本の雑豆輸入戦略に関する政策提言を行いました。主な研究成果は『エコノミア』(第74巻第2号)の特集『中国の農業政策と雑豆需給』に収録され、刊行されました。各論文のタイトルは下記の通りです。

  • 張馨元(2024)「雑豆で見た中国農業の変化――日本の小豆安定調達のために」
  • 田島俊雄(2024)「中国における農業保護の位相と雑豆産地の立地変動」
  • 張馨元(2024)「中国の雑豆需給構造――2010年以降の状況を中心に」
  • 暁剛(2024)「中国の雑豆主産地における生産と流通――黒竜江省と内モンゴル自治区を中心に」
  • 李海訓(2024)「世界における小豆餡貿易と中国の砂糖事情」

書誌情報

『特集 中国の農業政策と雑豆需給』(『エコノミア』第74巻第2号)新しいウィンドウが開きます
研究者情報
張 馨元 :研究者総覧 新しいウィンドウが開きます