教育

未観測経済に関するQYワークショップを開催しました

棚田がある千枚田ポケットパークに設置されたアート作品
棚田がある千枚田ポケットパークに設置されたアート作品
2023年11月1日、経済学部池島ゼミと情報サービス会社QUICKは「QYワークショップ」を石川県珠洲市にて開催しました。データに現れていない「未観測経済」に注目し、自治体関係者や企業関係者とともに、珠洲市における地域課題の解決方法を模索しました。
学生チームは統計データをもとに事前調査を行い、珠洲市の現状を整理した結果を発表しました。参加された珠洲市泉谷市長、石川県西垣副知事、アステナミネルヴァ株式会社等の奥能登で事業を展開する企業関係者や起業家の方々とともに、これからの地方経済のあり方や、現在行われている課題解決に向けた事業について活発な意見交換が行われました。
少子高齢化や人口減少といった問題が加速する珠洲市の課題は、珠洲市だけでなく日本の様々な地域が抱えている課題です。珠洲市をモデルとして、課題解決に向けた事業を行い、横展開していくことで日本全体の課題を解決できる可能性について、活発に意見が交わされました。
また、参加者から、里山里海の4原則が揃っていること(海、山、瓦屋根、空など)や、「能登は優しや、土までも」という言葉があるほど人が優しいなど、珠洲市には多くの良さがある点が指摘されました。これらの良さを残しつつ、課題を解決するために最先端技術を取り込むことの重要さを学びました。
ワークショップ最後には、学生によるグループワークを通じて、珠洲市におけるデータの重要性や活用方法などを話し合い、検討内容を発表しました。課題を発見・解決するために常に考えることが重要であり、課題を発見するためには未観測データを分析することが重要であるということを学びました。
ワークショップ前後には、珠洲市を含めた奥能登にて、各地の視察をしました。走れなくなった競走馬を引き受けている珠洲ホースパークや、伝統的な産業であるすず塩田村や世界農業遺産に登録されている千枚田ポケットパーク等を訪れました。奥能登国際芸術祭の開催期間でもあり、アート作品に出会うこともありました。奥能登の自然や地域産業を学ぶ機会となりました。
2024年1月1日に生じた能登半島地震により、珠洲市は大きな被害を受けることになりました。被害を受けられた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。1日でも早く平穏な生活に戻られますことを心よりお祈り申し上げます。
ワークショップの様子
ワークショップの様子