教育

授業科目体系

  • カリキュラムツリー
    カリキュラムツリーは、YNUイニシアティブで掲げている教育目標を達成するために必要な授業科目の流れ及び各授業科目のつながりを示したものです。学習内容の順次性と授業科目間の関連性を同時に図示化したもの(フロチャート)であり、カリキュラムの年次進行、授業科目間のつながり、授業科目と教育目標の達成との関係などカリキュラムの体系性が一望できるようになっています。
  • カリキュラム・マップ
    カリキュラムマップは、授業科目と教育目標の関係を示したものです。経済学部で開講されている各科目が,ディプロマ・ポリシーにおける卒業までに身につけるべき4つの実践的「知」(知識・教養、思考力、コミュニケーション能力、倫理観・責任感)のどの項目と関連するのかを示すものです。

経済学部の授業科目体系

経済学部の基本的な授業科目は、カリキュラム・ポリシーを元に、以下の3点を意図して設けられています。

(1)全学教育科目(基礎科目、外国語科目、健康スポーツ科目、グローバル教育科目、イノベーション科目)と学部教育科目(専門基礎科目、専門基幹科目、専門応用科目Ⅰ、専門応用科目Ⅱ、専門応用科目(その他))との連携をはかり、学部教育が幅広い教養と学習によって支えられるようにすること。

(2)全学教育科目と学部教育科目に関する一貫した授業科目の体系化と深化とを図ること。

(3)社会科学分野における基礎学力、語学や情報処理などの基礎的スキルをしっかり身につけられること。

このため、学部教育科目の授業科目体系は、次の各科目によって構成されています。

a. 専門基礎科目 b. 専門基幹科目 c. 専門応用科目Ⅰ d. 専門応用科目Ⅱ
e. 専門応用科目(その他)
イ. 特殊講義、 ロ. 英語演習、 ハ. 演習(ゼミナール)、 二. 大学院共通科目
f. 海外学修科目 g. Global Business and Economics(GBE)科目

学部教育科目

経済学部の主な学部教育科目は、専門基礎科目、専門基幹科目、専門応用科目から構成されています。

  • 専門基礎科目
    社会科学に対して幅広い視野を与え、問題関心を高めることにより、学部教育科目を学修する基礎となるために開講されます。
  • 専門基幹科目
    経済学部に共通する基本的分野の科目、各学科の様々な対象領域についての科目からなり、経済学部および各学科の基幹となる学問分野に関しての科目群です。

しっかりとした基礎学力を身につけてもらうために、専門基礎科目および基本的分野の専門基幹科目については複数開講し、マスプロ教育に陥らないような措置がとられています。

  • 専門応用科目
    グローバル化時代の経済学を、各国各地域の歴史・制度・政治的背景を含めバランスよく学修するための専門科目群です。初級レベルに相当する専門応用科目Iでは、英語によるグローバル関連科目と統計分析・数理分析科目を選択必修とし、経済学専門能力の共通の基盤とグローバル化に対応した実践力の基礎を学修します。中級レベルの専門応用科目IIでは、「グローバル経済」、「金融貿易分析」、「現代日本経済」、「経済数量分析」、「法と経済社会」の5つの専門分野を設定し、主分野、副分野の最低2つの分野を選択します。

自分の関心にあった分野を選択し、各学生が自分の将来を見据えて主体的に学び、高い専門性を身につけられるカリキュラムを用意しています。

経済学部の主な学部教育科目は以下のようなカリキュラムとして提供されています。

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少人数教育

基礎演習

「基礎演習」は 大学での学びに必要な基礎的知識や技能を学ぶ1 年次向けの必修科目です。ゼミナール形式の少人数教育を行い、文献やデータの検索、本や論文の読解、レポートや論文の作成、ディスカッションやプレゼンテーションに必要なスキルなど、アカデミックな学習技能の習得を目的としています。また、全学共通の教材を用いて「アカデミック・リテラシー」「シビック・リテラシー」「情報リテラシー」の教育を行い、より充実した学生生活を送るために必要な知識の習得を目指しています。

コンピューター・リテラシー

レポートや論文を効果的に作成するための情報処理の基礎的なツールの使い方を少人数教育で行う専門基礎科目です。文書を作成するためのWord、プレゼンテーショを効果的に行うためのPower Point、データ分析に活用するExcelやRの利用方法を実習形式で学習します。また、レポート・論文作成にかかわる文章構成技術・要約の方法、学術・統計情報の検索方法についても学習します。

データ解析

大学での学びで必要とされるコンピュータによるデータ処理を演習形式で実践的に学ぶ専門基礎科目です。「コンピューター・リテラシー」の内容を前提とし、ExcelやRを用いて複雑なデータの特徴を数量的・視覚的に整理し、統計学に基づいてデータ分析を行うことを目的としています。簡単な回帰分析やその解釈についても学習します。

課題プロジェクト演習

コミュニケーション能力および実践力の向上を目的とした課題解決型・双方向型の演習科目で、2年生より履修することが可能です。担当教員の専門領域に応じて演習テーマが設けられています。7つの評価項目(テーマ―への理解、資料・分析・整理、論理構成力、プレゼンテーション、ディスカッション、コミュニケーション、マネージメント)に基づき、自己を客観的に評価し、問題は何か、その問題にはどのようなアプローチが必要なのか、問題を解決するための方策を見つけるといった課題解決能力を自主的に学び実践力を身につけます。英語による科目も提供されています。

(過去の演習テーマ)現代アジア経済史、地域経済、途上国経済、ミクロ経済実験、英語による日本経済等。

分野別演習

履修済みもしくは履修中の専門応用科目Ⅱについて専門的な知識をさらに身につけ応用力を高めることを目的とした演習科目です。基本的には専門応用科目IIの担当教員の指導により学修・研究成果を反映させた課題研究を行います。

演習(ゼミナール)

演習(ゼミナール)は、担当教員の指導とゼミ生同士の議論を通して、各自の関心と問題意識に応じて選択した専門分野の知識を積極的に吸収し、一層の理解を深めるとともに、「卒業論文」のテーマを掘り下げて追求するために設けられています。

経済学部は、演習(ゼミナール)への参加を卒業要件とはしていません。学生の自発的な問題関心による学問への取組を期待するためです。しかしこれは演習(ゼミナール)教育を軽視しているのではなくむしろ逆であり、経済学部の教育の中心は、少人数の演習(ゼミナール)教育にあります。卒業論文に合格することが卒業要件であり、演習(ゼミナール)を通じての論文指導という点にもその精神が現れています。

中級専門教育(5分野)

中級専門教育の専門応用科目IIは5つの分野で構成され、5つの分野から自分の関心に合った2つの分野を選択し、それぞれ主分野、副分野として学修します。

  • 『グローバル経済』分野
    経済学の視点からアジアと世界各国の多様な経済・社会・制度の特徴を学び、各国・地域がどのような相互依存関係にあるかを学修します。
    科目例:中級世界経済、中級途上国経済、International Communication
  • 『金融貿易分析』分野
    国際金融、国際貿易などの科目を通じて、日本と世界の経済関係を金融と貿易の視点から学びます。さらに金融のグローバル化や企業の国際的な事業展開などの現代的な課題を学修します。
    科目例:中級国際経済学、中級国際貿易、International Trade Policy
  • 『経済数量分析』分野
    数理統計や計量経済学などの科目を通じて、日本と世界の経済関係を金融と貿易の視点から学びます。さらに金融のグローバル化や企業の国際的な事業展開などの現代的な課題を学修します。
    科目例:中級ゲーム理論、Statistical Theory & Applications
  • 『現代日本経済』分野
    財政、労働、社会福祉、地域政策など日本経済を取巻く経済・社会課題を深く学び、理論的かつ政策的な観点から分析する手法を修得します。
    科目例:中級公共経済学、中級地方財政、中級現代社会福祉
  • 『法と経済社会』分野
    法律系教員が担当する分野です。経済に密接に関係する法律科目(経済法、労働法、商法など)を体系的に学修します。
    科目例:行政法、知的財産法、商法、労働法