教育

未観測経済に関するQYワークショップを開催しました

2024年11月12日~14日において、経済学部池島ゼミと情報サービス会社QUICKは「QYワークショップ」を石川県金沢市にて開催しました。データに現れていない「未観測経済」に注目し、企業関係者らとともに、能登半島における地域社会の在り方を模索しました。

12日のワークショップでは、アステナホールディングスや櫻田酒造、總持寺通り商店街の関係者とともにディスカッションを行いました。学生は主にファシリテーターとして参加し、これからの能登の在り方や、災害からの復興について活発な意見交換が行われました。各企業の事業概要やデジタルアーカイブ、地域社会の現状についてディスカッションが行われ、過疎地域における災害からの復興過程の現状やそこから生じる課題を学びました。

12日にコワーキングスペースで開催されたワークショップ
12日にコワーキングスペースで開催されたワークショップ

13日のワークショップでは、石川県立図書館にて、總持寺通り商店街の宮下氏と株式会社御祓川の森山氏による講演が行われました。宮下氏による講演では、2024年1月1日に生じた能登半島地震からの復興過程についてお話しいただきました。発災後のタイムラインを示す復興年表を作成いただき、起こった出来事とその時々の被災地住民の心情を学生は学びました。表面上ではわかりづらい心情の部分を知ることで、学生にとってより深い学びの機会となりました。

森山氏による講演では、過疎地域の地域経済循環についてお話しいただきました。人口減少が続く地域で事業を行う際の課題や、活動を行う原動力となっている想いの面を学生は学びました。地方創生について学んでいる学生にとって、実際に現場で活躍する事業者の意見は貴重な学びとなりました。

また、学生はインタビュアーとして講演者と意見交換を行い、さらにワークショップの最後には振り返りとして、学んだ点を整理しました。地方創生に現場で関わっている方々と学生との認識や意見の相違が見られましたが、そうしたギャップこそが地域経済を学ぶうえで重要な要素となります。

13日に開催された石川県立図書館でのワークショップ
13日に開催された石川県立図書館でのワークショップ

14日には、金沢市各地の視察を実施しました。近江町市場や漁港などを視察し、地域資源がどう活用されているか学ぶ機会となりました。

能登半島地震から1年が経過しようとしています。復旧・復興に関わる多くの皆様のご尽力に敬意を表します。