Dialogue at University of GlasgowTeaching Japanese at University of Glasgow
ツアー終了後、学生たちはグラスゴー大学の教員と学生を前に、「The Global Boom in Anime: Economic Aspects」と題したプレゼンテーションを行いました。 学生たちは、世界的な商品としてのアニメの台頭によってもたらされた経済的利益についての多くのデータを提示し、アニメ産業における人材育成をめぐるいくつかの問題についても考察しました。グラスゴーの聴衆からは、「アニメ産業は生成系AIという技術革新にどのように対応しているのか」という質問が提示され、プレゼンテーションは温かく受け止められました。このセッションの後、グラスゴー大学の学生とYNUの学生を対象に、教員による2つのショートレクチャーが行われました。まず、YNUのマッコーレー教授が「Transnational aspects in contemporary Japanese cinema」について講演しました。その後、『Pictures of the Mind: Surrealist Photography and Film 』の著者であるRamona Fortiade博士が「French and Japanese Surrealism」について講演しました。これは、岡本太郎の作品と哲学の分析、そして松本人志の映画『シンボル』についての考察を含むもので、フォルティアード博士は、彼の映画の評価は日本では低かったが、海外では高く評価されたと指摘しました。
Lessons over at University of Glasgow
午後は、Saeko Yazaki博士による「The historical connections between Japan and Glasgow/Scotland」についての講義を受けました。講義では、明治の産業改革に貢献したスコットランド人について触れられ、その中には、後に東京大学工学部となる帝国工科大学を創設したヘンリー・ダイヤーも含まれていました。また、1872年に岩倉使節団がスコットランドを訪れたことや、長州ファイブの山尾庸三がグラスゴーの造船所で丁稚奉公をしたことについても言及されました。また、トーマス・ブレーク・グラバーがスコットランドと日本を結ぶ初期の「かけはし」として果たした役割など、その他にも多くのつながりが紹介されました。
マッコーレー教授は、杉本康太講師とYNUの学生たちのアシストを受けて、「Writing Japan in Transnational Cinema」というテーマで日本語による講義を行いました。この講義では、ヴィム・ヴェンダース監督による2024年のアカデミー賞ノミネート作品『パーフェクト・デイズ』のように、多くの外国人脚本家が日本の脚本を書くようになったことで、日本人によってのみ語られる物語としての日本映画の歴史的理解がどのように問題化されているかについて概説しました。 このセッションの後半では、学生たちがYNU-UEのチームに分かれ、日本を舞台にした「トランスナショナル」な映画のアイデアを考えるというインタラクティブなワークショップを行いました。
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