学部紹介

学部長メッセージ

横浜国立大学経済学部は大学創立以来75年の歴史がありますが、その母体である横浜高等商業高校(横浜高商)は1923年に創設されており、それを合わせると100年の歴史を持ちます。経済学部は、この横浜高商以来の伝統を受け継ぎ、国際貿易港である国際色豊かな横浜を背景として、理論と実務の双方を重視したバランスのとれた教育を推進してきました。

今日の経済学部は、グローバル化が進んだ内外における多様な情報を広範に収集して、現代における経済や社会の諸問題に積極的に取り組んでいける人材の育成、すなわち、諸問題に対して、論理的・数理的・統計的に深く分析して解決策を発信し組織的に実行できる能力を養成することを目指しています。

新入生は、導入教育として数学、外国語、情報処理、統計、コミュニケーションの基礎を学び、経済学の基礎科目を受講します。2年次以降は現代経済学の基幹科目と専門応用科目を幅広く受講します。その上で、3年次からは「グローバル経済」、「現代日本経済」、「金融貿易分析」、「経済数量分析」、「法と経済社会」の専門分野から主分野と副分野を選択し、経済学の高度な理論と応用について学習します。同時に、演習形式のゼミナールでは、より具体的な研究テーマについて学生と教員が活発に議論しながら学びを深めます。4年次にはゼミナールでの研究活動をもとに卒業論文の執筆に取り組みます。

2021年度からは、一般プログラムに加えて、経済学部の新たな教育プログラムとして、経済学の専門性と情報処理・統計分析能力の融合により新たな価値創造ができる人材を育成するデータサイエンス教育プログラム(DSEP:Data Science Education Program)と、法学・政治学をベースに、現代の社会で生きる我々が直面する課題に対して、さまざまな視点から立ち向かうことのできる人材を育成する教育プログラム(LBEEP:Lawcal Business Economics Education Program(※))を開始しています。

さらに、2023年度からは、学生の学習意欲に応じて、早期の専門学習に取り組むことができるコース(Econ-ROUTE:Research Opportunities for UndergraduaTEs)を開始しました。その他、「経済学と経営学の両方の専門性」と「英語による実践的なコミュニケーション能力」をもつ人材の育成を目指す教育プログラム(GBEEP:Global Business and Economics Education Program)が内部選考型の副専攻プログラムとして提供されています。

これらのうち、DSEP、LBEEP、Econ-ROUTEでは、5年一貫教育を選択することで、大学院国際社会科学府博士課程前期に進学して、修士号まで取得することできます。5年一貫教育での進学に限らず、経済学の研究をさらに追求したい学生には、博士課程前期(修士課程)や博士課程後期に進学して、修士号や博士号を取得する道が開かれています。

経済学部では、これまで新しい時代を切り開き、内外で活躍する人材を数多く世に送り出してきました。これからも経済学部教職員は一丸となって学部教育の高度化と充実化に取り組んでいきます。

経済学部長 伊集 守直

※ Lawcal とは、地域(local)と法(law)を組み合わせた造語です。